キミの隣で、モラトリアム

虚実ないまぜインターネットの墓標

スパナで世界をこじあけて

たすけてたすけてたすけて、頭が痛いしびれるようだめまいがするここは宇宙、目と鼻の先で星がはじけたとこ、ピカピカのキラキラは砂となって光となってわたしの顔に降り注ぐ、世界は反転してぐるりと回って混ざりあって全てが等しくなる無になる、まぁぶる色した君の顔がゆがむゆがむザザ、とノイズが走る、あ、消えた、消えちゃったもう何にもないよ、みんなおんなじだ、淘汰された!よかったぁ、おやすみ

具合の悪い時に見る夢はいつも同じ、砂がサラサラと流れてゆく白い白い砂だ、サラサラいつまでも流れてどこかに消えてゆく、平衡神経を欠いた世界みたいでゆらりぐらりとわたしは揺れる、上に登ってゆくようなそれとも下に落ちてゆくような、流れてるのは砂なんかじゃなくてわたしわたしのことでしたか、ぐらり

400字詰め原稿用紙の白い孤独は誰のもの、計り知れないさみしさがどこまでもどこまでも続いてく、罫線と罫線の隙間をぬって不安が駆け上がる、ねぇこのまんまでいいのだめですそれはそれはいけません、永遠に今を持て余してるきっとこの先も、ゆがむゆがむ薄茶の罫線がゆがんで記憶を捏造する、あれ、わたしそんなこと言いましたっけ記憶にございません


今が大嫌いで過去が大好きで、未来はよくわからなくてここじゃないどこかに行きたいの、助けてほしいとよく声を押し殺して泣いてるけど一体ほんとは誰に何から救って欲しいかすら分かっていないの、すべてが曖昧で混沌としていてぼやけてぼやけて光の量が多くなって飲み込まれるようにして消えていってしまうんだって心のどこかでは信じてる、君もわたしも宇宙の塵だ、メガネをかけたら全てが元通りになったような気分、世界が冷たいガラスでコーティングされた、上書き上書き上書き保存、名前を付けて保存、忘れられたファイル、jpgでは読み込めません、Now LoadingNow Loading、熱を持った機械、生きてる、生きてるの?尊き生命の誕生おめでとう、やめて嘘吐き、輪郭が歪んでるじゃあない、みんな本物じゃないよこれ、さよなら、さよならユートピア、理想郷なんて追い求めたって意味無いって教えてくれた君に溢れんばかりの祝福と憎しみを、幻想を殺したのは君のその大きな暖かい手だ